私の十箇条 詳解(三)

三 上下・主従関係をつくらない
(ただし適度な距離感と礼儀は遵守)
(二)で、ピラミッド型とフラット型という
集団の二類型に触れました。
明治以降、日本をリードしてきたのはピラミッド型の組織でしょう。
国家、大企業、官公庁、学校‥など
いずれも、上下・主従関係が基礎にあります。
政府と国民、社長と社員、上司と部下、教師と生徒‥
大きな事業を遂行するなら、ピラミッド型のほうが進めやすいのは確かです。
だが、集団の一体感・高揚感の裏側で、個々の抑圧・我慢・忍従も生まれる。
それらが発露したのが、いじめや各種のハラスメントでしょう。
行き着く先は、(一)でも述べた「人間集団の宗教団体化」です。
昭和時代まで国力を牽引してきた組織の在り方も
平成~令和を経て限界に達していないでしょうか?
皆が悲鳴を上げております。

このピラミッドから抜け出し、フラットな人間関係を結ぶ意味でも
税理士のような独立資格は有益だと思っています。
まず私自身が取り込まれないことが第一。
そしてクライアントの方と接する時は、年齢、性別、年商、事業形態‥を問わず
どなたに対しても対等に臨んでいます。
税理士のほうが上だ、などと努々(ゆめゆめ)思っていませんし、思ってもいけません。
事業を遂行する方にとってのパートナーです。
だからといって、馴れ馴れしすぎ・無礼講すぎるのは御法度!
(適度な距離感と礼儀は遵守)は、かっこ書きながら地味に重要です。
フラット型の人間関係だからこそ、相互のリスペクトが大前提。
“親しき中にも礼儀あり”です。
力になれる場面では最大限力を発揮するが、といって過干渉はせず
個々の思い・考えが尊重されるのが理想的。
この辺りは、後々詳しく書くことになるでしょう。