私の十箇条 詳解(一)

一 組織を構築しない 徒党を組まない

実家は個人商店(金物商)でした。

父は従業員を雇ったことはなく
営業・発注・配送・在庫管理・経理・確定申告‥
全てワンオペでやっていました。
人を使わず・人に使われないスタイルを貫いていたといえます。

そんな背中を見て育った私。
ずっとサラリーマンでいようという意思はなく、
自分の裁量でやりたいという思いが、心のどこかにありました。
税理士という資格を選んだのも、それに依るところが大きい。

だから 〝組織で人を束ねる〟ことはしない。

人を雇うリスクがあるとか、社会保険料を折半するとか
それよりも根深いところに、しない動機があります。

かつて、私が公務員だった時代
上司らがよく
「組織として‥」
「所属として‥」
で始まるフレーズを口にしていたけれど
その意味がわからなかったし、今でもよくわかりません。

独立前から私がウォッチしている税理士・井ノ上陽一先生の
雇われない・雇わない生き方
に共鳴していますし、同じ生き方を実践しています。

これが「組織を構築しない」ことの意味。

もう一つ、「徒党を組まない」ことについて。

単純に群れるのが嫌い、集団行動が嫌いだからです。

学校という仕組みに取り込まれて以来、ずっとです。
(大学に入ってその必要がなくなり、ようやく気が楽になった)

社会人になり、職場で最低限の親睦はしてきたけれど
それ以上の繋がりは全く必要としていなかった。

誰かと旅に出たことなぞ一度もありません。
否、旅とは一人で行くものでしょう。

さらに、先述の「組織を構築しない」に繋がりますが
人間集団は必ずカルト化・セクト化します。

具体的に言うと
組織内外リーダーへの妄信的な忠誠心、派閥の発生・抗争が生じます。
様々な性格や考えの人がいる以上、早かれ遅かれそうなります。

私はこれを〝人間集団の宗教団体化〟と勝手に呼んでおり
仕方がないと思うと同時に、実にくだらないものだと思っている。

こうしたことに極力巻き込まれず生きるため
「士業」を選んだのは自然な流れと言えましょう。

一つ目だけでけっこう長くなってしまった‥(笑)
ここでひと区切りします。